自分の会社のブランドが業界のどこに位置するのか。競争を勝ち抜く為、企業はこれをつねに考えなければならない。
業界で最高のブランドであれば、宝石業のように高マージンが得られる。値段が高ければ高いほど、需要が増えることもある。数億円の指輪が売り切れるというニュースは珍しくない。
上場企業の規模であれば、ブランドのポートフォリオを広げるか、狭めるかを選択する余地はある。潤沢な資産があるのであれば、ブランドは多いほうが良い。低所得、中所得、高所得(更にこれら所得グループは、3分割ほどできるだろう)、それぞれの分野に、利益効率の良いブランドを提供する。
日本車は優れているといわれるが、海外にいるとやはり、フェラーリやポルシェ、そこまで行かずともBMWやアウディーを余裕があれば欲しいという気持ちが人々にあるのが分かる。燃料効率や値段といった能力は日本車が優れていても、ブランドでまける。これはいくら企業が宣伝などでブランド力を上げようとしても、限界がある。日本企業は、これらの高級ブランドを買収し、ブランドポートフォリオに組みいれることを考えても良い。日本の衣料品会社が海外のブランドを買ったこともあるが、中途半端なブランド力を持つブランドを買っても意味は無い。
「日本(車であれば、日本産ではなくとも、日本の会社のブランドという意味で)」というブランドもある。日本が
「日本」ブランドがどこにあるのか、これは政府やその国の人が考え、築いていかなくてはならない。ある国へ行って、いやな思いをした。その後、その国の製品を買うことをためらった人は少なくないのではないか。日本のイメージは中国や韓国で良くない。その国の政府が、日本の良いイメージを宣伝しないからという言い訳をする人もあるだろう(他国の良いイメージを宣伝しない、これは日本の政府についても言える)が、それは殆どコントロールできないことで、自国のイメージを向上する為、先ずは日本政府が自分で出来ることを全てする。国民一丸となってイメージ向上に取り組めるよう、教育も関ってくるだろう。日本のPR力を高めること。これが日本企業のイメージも高めることにつながる。
企業は、自社ブランドが業界のどこに位置するのかを常に考えなければならない。好感度が上がったのなら、なぜ上がったのか、逆に下がったのならなぜ下がったのかを研究する。(ブランドが上がったのに売り上げは上がらないこともある。ブランド力・売り上げ(利益)の相関関係も考えなければならない。)日本企業ということで、勝てないブランドもあることを認識しなければならない。その場合、海外の一流ブランドを買う選択肢を考えてよい。また、ブランド戦略は、企業だけでなく国も真剣に取り組むべきことである。日本のイメージを海外で向上させることで、日本企業のイメージも相対的に高まる。それが企業の売り上げにつながり日本の経済も向上する。
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