フランス発のオーガニックスーパー ビオセボン(Bio c’Bon)が日本上陸との記事について。
あわせて、日本でのオーガニック食品への消費水準は、フランスやアメリカに比べて低いとのデータを基に、日本ではオーガニック食品の余地がまだまだあるとしている。
イオンとしては、競争が激化した中から下の消費者を相手にした小売は赤字続きのビジネスとして、なんとか高付加価値(簡単にいえば、ぼったくりのできる)商売への取っ掛かりを探していたのではないだろうか。
日本にオーガニック食品の余地があるかというと、ないと考える。もう何十年も前から生活クラブなどオーガニック、国産にこだわる小売業者は存在し、飽和状態である。日本でのオーガニック食品への消費水準が低い背景には、単純に、給与水準が日本は他の先進国に比べて低いのである。
税引き後の「年収」がフランスより低いといったデータもあるのだが、勤務時間も長い日本の「時給水準」で考えると、日本人の給与水準は新興国に近いものがあるのではないだろうか。GDPの数字だけをみて、日本の敗戦後の成長を誇らしく語っている人と同じである。一人当たりのGDPを見ないと、日本の実情は見えてこない。日本の一人当たりのGDPは、先進国の中でも最低レベルである。非効率に生産している、働けどリターンが少ないのであり、つまり、日本は、貧しいのである。
この現状(惨状?)を理解すると、新たなオーガニック食品の小売が失敗することは明らかではないか?
イオンは優秀な方が多いので、最初の店舗を麻布にして、高所得者層にターゲットを絞っている。ここでよしんば成功しても、関西の芦屋あたりにもう一軒だして、そこから成長できないのではないか。
大方の読みは、1、2年ほどは、賃貸契約等の関係で持つだろうが、3年は続かないと踏んでいる。
そんなネガティブな予測を裏切るような、健闘を祈るばかりである。
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