2012年12月4日火曜日

三越伊勢丹 デパートの営業時間短縮について

デパート業界の業績はとことん悪くなっているようである。三越伊勢丹ホールディングスは来年2013年4月から9月までは新宿店や立川店の営業時間を30分から1時間短縮すると発表した。

1.派遣従業員の負担軽減
2.労働環境改善
3.接客サービスの向上

をその理由に挙げているが、本当の理由は閑散期のコストの削減あるのみである。

1については、30分でも1時間でも営業時間が短縮できれば、デパートの運営に関るいろいろなコストの削減につながる。人件費、電気代は明らかに下がる。

では、2及び3はどうなのかというと、30分から1時間勤務時間が短くなったからといって労働環境が改善するのだろうか?接客サービスがよくなるのだろうか?どいう理由なのかが腑に落ちない。

デパートは差別化がむずかしい。管理部門の統合、物流拠点の統合などコストを削減するために統廃合を繰り返して、余計に差別化が出来なくなった。

デパートのターゲットは経済のよかった時代は、見栄でデパートで買い物をする中間層から富裕層であったが、現在は富裕層にターゲットを絞り込む時期に来ている。見栄で買い物をする余裕がなくなってきているのである。またデパートの専売であった高級品でもインターネットで価格比較ができて、即購入が出来るようになっている今、デパートに行く/(デパートで本物を見て、ネットで買うという意味では、)デパートで買う意味を失っている消費者も増えてきている。

富裕層をターゲットにした一つ上のデパートのブランド(和光よりさらに上を目指す)がデパートグループから、そろそろ出てくるのではないだろうか?それとも、新たなデパートブランドを作るには資金の余裕がないので、既存店をブランドで、内装を買える、接客スタイルを変える等して、そのままに敷居を上げてみるのだろうか?

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