2010年5月5日水曜日

祖母

祖母はアルツハイマーである。もう5年くらいになる。気付いたらぼけていた。幼い頃は良く面倒を見てもらった。一緒にも何度か旅行にも行った。訪ねる機会が少なくなっていて変化に気付けなかった。

戦後の混乱・貧困期を女手一人で子供6人育ててきた。当時では珍しい教育を受け、頭は鋭いほうだ。今はたつことは出来ないし、喋ることも殆どでできない。私のことは全く覚えてない。父のきょうだいの間で、どう介護していくかでけんかが起きた。私は孫として他人事のように思っていたが、父のきょうだいは上は70超えておりみなどこかしら体が悪い、老老介護であり見るに見かねて自分達での介護を諦めることを提案したが受け入れられなかった。それから1年後、危惧したとおりきょうだいは大喧嘩を起こし、ばらばらになった。きょうだいげんかは時間が解決してくれると考えるが、現時点で仲の良かったきょうだいが口も利かなくなっているのは悲しいことである。

海外で日本は長寿でいいねといわれるが、本当に長寿が良いのかわからない。健全で長生きするのなら良いが、80,90歳でまともに自立できている人は少ない。多くの人が介護を必要としている。それぞれの家庭でうちのような問題が少なからず出ているところもあるのではないか。うちの場合は既に退職し、裕福でもないが、経済的にも貧困ではない連中きょうだい6人かわるがわるが介護するわけだが、経済が悪い環境で仕事も不安定で介護もするとなると身体的・精神的に持たないのではないか。

祖母の命は短いと聞く。これが長い父方のきょうだい喧嘩に終止符を打ってくれることを願う。初めての問題であり仲の良いきょうだいもとまどい、喧嘩してしまった。祖母は高齢化社会になっていく日本で、その問題をまじまじと教えてくれた。

因みに私が来日すると悪いことが続く。前回は母方の祖父が死去した、今回は父方の祖母があぶない。ジンクスになりそうで嫌だ。

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